◆あるカードとの出会い
10年以上も前のこと。
私の手元に、一組のカードがありました。
それは「天使」からのメッセージを届けてくれる、美しいオラクルカード。
そして、それを手にした私は、まるで内面の声を聴くように、そのカードに導かれていきました。
けれども——
あまりに鋭く、ズバリと示されるその内容に、怖くなった。
今にして思えば、それは「自分の力を他に委ねすぎていた」ということだったのかもしれません。
◆エンジェルナンバーという概念
たとえば、ふと目にした「111」
車のナンバーで見かけた「8888」
レシートに記された「¥444」
こうした“ゾロ目”が「天使からのサイン」であると教えてくれたのが、ドリーン・バーチューという人物でした。
彼女は心理学博士であり、スピリチュアルの世界でも絶大な支持を集めた女性。
『エンジェル・ナンバー101』という本を通して、「数字には意味があり、宇宙が私たちに語りかけている」という世界観を広めた人です。
◆しかし、彼女はすべてを否定した
2017年、ドリーンは突如としてキリスト教の福音派に改宗し、ハワイの海で洗礼を受けました。
そしてこう語ったのです。
「私は誤っていた。
エンジェルナンバーも、カードも、チャクラも、神の教えに反するものだった。
悪魔に騙されていたと、今なら言える。」
出版したオラクルカードの販売中止を出版社に要請し、スピリチュアル活動を完全に終了。
現在は、信仰に基づく説教と証し(testimony)の活動に専念しています。
その破壊力は、計り知れませんでした。
でも、私はこうも思いました——
「彼女は真剣だったのだ」と。
◆私自身の今
私もまた、今はカードも数字も遠ざけています。
でも、それは「否定した」というよりも、「必要がなくなった」と言った方が正しいかもしれません。
人生においてもっとも大切なことは、地に足をつけて生きること。
見えない存在に頼りすぎると、現実の重みを見失ってしまう。
そして、見えすぎる人ほど、実はそこに危険を感じているのかもしれません。
依存ではなく、信頼。
他力ではなく、自ら選ぶこと。
そういう意味で、ドリーンの決断は、ひとつの成長の道だったようにも感じます。
◆それでも、数字は語る
それでも——
私は、「数字」そのものに意味が宿ることは否定しません。
カバラの数秘、陰陽五行、十干十二支、干支、古代ギリシャのピタゴラスも…。
古今東西の叡智が、数字を通して宇宙や運命を見つめてきました。
ドリーンの教えに救われた人も、たくさんいます。
だから、今もなお彼女の『エンジェルナンバー』のメッセージは、多くの人にとって道標なのです。
🌟代表的なエンジェルナンバーの意味
数字 | 意味 | コメント |
---|---|---|
111 | 願いが叶う前兆。思考に注意。 | 「現実化の直前」 |
222 | すべてはうまくいっている。信じて待つ。 | 調和・信頼の象徴 |
333 | アセンデッドマスターがそばにいる | 霊性の高まり |
444 | 天使の加護。安定。守られている | 現実面でも力強い数字 |
555 | 大きな変化が近づいている | 古いものを手放すとき |
666 | 物質に偏りすぎていないか? | バランスの再確認 |
777 | 正しい道を進んでいる | 祝福と悟りのサイン |
888 | 豊かさ、成功、流れの完成 | 無限性も含む |
999 | 終わりと始まり。使命の完了 | 新たなステージへ |
◆締めくくりに
数字に出会ったとき、それがただの偶然か、それとも何かのサインか——
答えは、人それぞれでいいのだと思います。
ただ、「自分の内側がざわついた」のであれば、
そこには、あなた自身からのメッセージが含まれているのかもしれません。
何かに委ねるのではなく、
自らの内なる静けさに耳をすませるために、
数字がきっかけになってくれるのなら——それはとても美しい使い方です。