自然療法を実践する中で、いつも心にある問いがあります。
「これは、今この人に伝えたほうがいいののか?」
「それとも、まだ見守ったほうがいいのか?」
🔸自然療法には、二つの潮流があります
自然療法には、ざっくりいうと、二つの潮流があるように思います。
ひとつは、「症状をとる手段」として自然療法を使う人たち。
ナチュラルで安心、副作用がない、手軽に使える。
そういった理由でホメオパシーやハーブに出会い、
市販薬のように取り入れる人も多くいます。
もう一つは、「魂の変容のプロセス」として自然療法を実践する人たち。
その人の内面、人生、生き方そのものと向き合いながら、
時間をかけて深く関わるスタイルです。
私は、後者のタイプです。
でも、正直に言えば――
「前者を羨ましいと思うタイプの後者」です。
🔸私が歩いてきた道は、ディープなほうでした
もともと、私自身がホメオパシーに出会ったのは深い苦しみからでした。
「一生治らない」と言われ、「薬を飲み続けなさい」と言われ――
それに疑問を持ち、自分の足で探して出会ったのがこの世界でした。
だからこそ、
「このレメディーがこれにいいですよ!」と簡単に語ることに、
どこか気恥ずかしさや冷めた気持ちがあったのです。
ホメチューブ(救急対応アプリ)にも登録はしたものの、
開店する気持ちになれず、使わないまま放置しているのもそんな気持ちの現れなのかもしれません。
🔸でも、受講生たちが私を変えてくれました
最近、ファミリーホメオパスを目指す受講生の方々と関わる中で、
私はある“変化”に気づきました。
「これで良くなった!」
「わたしにもできたかもしれない!」
そんな素直な反応の数々。
私は、“ライトな気づきから入ることも、すばらしい第一歩だ”と教えられ、痛感しています。
とくに、家族を支えながら学ばれている方々――
お母さんとして、妻として、ひとりの女性として、日々の暮らしに真剣に向き合いながら、
そのなかで自然療法を取り入れようとする姿勢に、私は深く心を打たれます。
一見さりげなく見えるその努力の中に、
“家族の健康を守るという静かな決意”も感じられて、
気が引き締まる思いがします。
🔸いま、私はこう思います
深く関わることにも意味がある。
でも、入り口は人それぞれでいい。
私は今でも「最短で最善を尽くす」姿勢を大事にしています。
それは、ただ早く結果を出すことではなく、
“いま必要なことを、誠実に届ける”という意味での最善です。
🔸伝えるか、見守るか。
その答えは、技術や知識ではなく、
その人の“いま”と、“魂の準備”を感じ取る誠実さのなかにある。
伝えることも、見守ることも大事なことだと思いますが、ともに考え学ぶことが尊いと感じています。
日本ホメオパシーセンター東京飯田橋麻布十番
横山みのり