
あけましておめでとうございます。
本年も、どうぞよろしくお願いいたします。
元旦の朝、今年はどんなテーマで言葉を置こうかと考え、
やはり今年の干支である「馬」について書いてみたいと思いました。
今年は、丙午(ひのえうま)の年です。
丙午は、60年に一度巡ってくる干支で、
古くから「丙午の年に生まれた女性は気性が激しく、夫の命を縮める」
といった迷信が語られてきました。
丙午の迷信は、江戸時代から語られるようになったものです。
その背景には、江戸時代初期に広まっていた「丙午の年は火事が多い」という俗信と、
天和3年(1683年)に起きた「八百屋お七の事件」が深く関係しています。
お七は、江戸・本郷の八百屋の娘で、火事をきっかけに吉三郎という若者と恋仲になりました。
再び彼に会いたい一心で放火に及び、結果として火あぶりの刑に処されます。
この事件が、「火」「女」「情念」「破壊」といったイメージと、丙午の年とを強く結びつけ、
やがて「丙午の年に生まれた女性は気性が激しく、夫の命を縮める」という迷信へと定着していったと考えられています。
もちろん、科学的根拠は一切なく、当時の社会状況や人々の不安意識の中で形成されたものです。
しかし興味深いことに、この古い言い伝えは、近代に入っても人々の意識の底に残り続けました。
その影響は、昭和41年(1966年)に顕著に表れます。
この年、日本の出生数は統計的にも極端に少なくなり、迷信が人々の不安を通して、
出産というきわめて個人的な選択にまで影響を与えたことが、数字として記録されました。
翌年、昭和42年生まれの方が多いのは、
出産が意図的に計画された結果とも言われています。😂
「信じた」というよりも、「気にした」――
その積み重ねが、社会の現象として表れたのでしょう。
現在、この迷信について語られることは、ほとんどありません。
時代が変わり、価値観が変わり、あえて触れられなくなったテーマでもあります。
けれども、妊娠や出産を扱う立場から見ると、これは非常に示唆に富んだ出来事だと感じています。
恐れや思い込みが、心だけでなく、体の選択にまで影響を与える――
その構造は、今も決して過去のものではありません。
今年の干支である馬は、本来、生命力・行動力・前進の象徴です。
恐れではなく、力強さとしての「丙午」を、今年は受け取っていきたいものです。
現在、自然療法講座にて「妊娠と出産」をテーマにした講座を行っています。
ご興味のある方は、ぜひ下記HPよりお問い合わせください。
本年が、不安ではなく、理解から選択できる一年となりますように。
皆さまにとって、健やかで実り多き一年となることを、
心よりお祈り申し上げます。


