前回、シャンソンのことを書きました。
懐かしいというお声をいただき、
おすすめをたずねたところ、エディット・ピアフの「愛の讃歌」を教えてくださいました。
みなさんもご存知の曲かと思います。
今回コンサートを聴いていて、
もうひとつ気になったことがあります。
シャンソンというと、
愛や別れといった題材が多く、
どこか“雨が降っているような感じ”の印象があって、
これまではあまり好みではありませんでした。
実際に聴いてみると、
同じ題材でも見え方が違ってきました。
内容というより、
👉 どう出てきているか
そこに違いがあると感じました。
きれいに整えられているというより、
そのまま出てきている。
作り込まれているというより、
抑えずに出てきている。
過去の出来事を語っているはずなのに、
回想として処理されている感じではなく、
そのまま今に出てきてしまっているような印象です。
何を言っているのかまでは、正直あまり聞き取れないことが多い。
言葉が速くて追いつかない。
全部を理解して聴いているわけではない。
それでも、無理に理解しようとはしていないのだと思います。
表に出ているものを追うのではなく、
別のところで受け取っている感覚です。
もうひとつは、自分の好みについてです。
👉 作らないものがいい。
整えすぎないもの。
加工されていないもの。
そのまま出てくるもの。
老いは老い、
しわはしわ、
しみはしみなのです。
最近は、整えられたものや完成されたものが多いですが、
そういうものよりも、
そのまま出ているものの方に目がいきます。
今回のシャンソンには、
そういう“作らない感じ”のものがあって、
それが印象に残りました。


