昨晩、こんな夢を見ました。
ライオンが檻の中にいました。
そのライオンは暴れることもなく、ただ静かに、堂々と、そこにいました。
その檻は、亡くなった父や、私たち家族が管理しているようでした。
ところが、ライオンは自分の意志でその檻を出てしまうのです。
私はとても心配になりました。
──「誰かに危害を加えるんじゃないか」「騒ぎになるのではないか」と。
けれど、ライオンは穏やかなままでした。
それでも私は心配が拭えなかったのです。
穏やかに見えたとしても、ライオンはライオン──
この言葉が夢のあとに、じんわりと胸に残りました。
ライオンとは、誰なのか?
夢の登場人物や動物は、たいてい「本人そのもの」ではなく、象徴的な存在です。
私の場合、ライオンは誰か他の人ではなく、「自分の中に在った一種の力」でした。
ライオンは、本能、誇り、怒り、守る力、生命力の象徴。
普段は理性や常識、あるいは“いい人であろう”とする意識によって、檻に入れているような感情たち。
それが、亡き父や家族という「外側から与えられた価値観」によって、きちんと管理されていた。
でも、いつかその檻は開きます。
自分でも気づかないうちに、心の奥からライオンが出てくるときがあるのです。
なぜ「心配」だったのか?
夢の中で私は、ライオンが他人に危害を加えることを恐れていました。
つまり、「自分の力が、周囲に迷惑をかけるのではないか」という不安です。
これは、心のどこかで、
- 怒りを出すこと
- 主張すること
- 本音を言うこと
- 大きな力を持つこと
に対して“慎重すぎる”自分がいるということかもしれません。
でも、夢の中のライオンは暴れませんでした。
ただ、檻の外にいたのです。
自分の中の「力」と、どう向き合う?
この夢は、「もう、ライオンを信じてもいいよ」というサインだったのかもしれません。
もちろん、無制限に感情を爆発させるのではなく、
それを「抑える」のではなく、「扱える」ようになること。
ライオンを怖れず、尊重し、仲間として生きていくこと。
怒りも力も、あなたの敵ではなく、あなたの一部なのです。
夢分析は、誰でもできる
夢は誰にとっても、深いメッセージを持って現れます。
登場人物や動物、アイテムは、その人そのものではなく、“意味”を持った象徴。
夢を見たときは、こう問いかけてみてください:
- この人(または動物)は、何を象徴しているのだろう?
- 自分は夢の中で何を感じていたか?
- この夢は、今の自分の心にどんな問いを投げかけているのか?
答えはひとつではありません。
でも、夢はいつも、あなたの中にある“答えを知っている部分”を指し示してくれます。
おわりに
「穏やかに見えたとしても、ライオンはライオン」
この言葉は、今も私の中に静かに響いています。
私たちは、穏やかに見えていても、大きな力を抱えている。
それは怖いことではなく、生きる力そのものかもしれません。